デビルアニキング：ラウンド４

ショートショートコント『デビルアニキング：ラウンド４』　VS　お店の女の子

　デビルアニキングがトコトコと登場。

デビル　どうも。休日仕様の『デビルアニキング』です。
　　　　休みの日には誰にも見つからずに静かにのんびり過ごしたいと常々思っている悪の総帥なのでした。

　下手から、飲み屋の女の子が着物を着て歩いてくる。

女の子　あら、デビル兄さん。こんなトコで奇遇やわぁお買い物ですか？

デビル　まずい、見つかった。（そっぽを向く）

女の子　ウチ、ゆかりですぅ。この前お店に来てくれはりましたやろ？

デビル　人違いです。

女の子　いけずやわぁ。人違いなわけおまへん。こんなコスプレ、他に居る訳ないんやから。

デビル　これはコスプレではない！（と、思わず振り返る）

女の子　やっぱり、あの時もそう言うてはりました！

デビル　失礼。（去ろうとする）

女の子　ちょっと待って～な。デビル兄さん、お願いがあるんよ。この前のツケ、払ろてくれません？

デビル　知らん。

女の子　ウチ、困ってるんよ。あれからデビル兄さん店に来ぇへんし。

デビル　行くか！「一粒１００円の柿の種」のボッタクリバーなんて！

女の子　あの時のツケ、払ろてくれません？

デビル　嫌だ。（去ろうとする）

女の子　んじゃぁ、ええですわ。この、デビル兄さんの携帯番号、アドレス、LINE、マイナンバー諸々、
　　　　まとめてよそに売ってまうから。（と懐から、メモを出す）

デビル　何！？いつの間に！！

女の子　デビル兄さん、隙だらけやもん。これくらい、ちょちょいのちょいですわ（笑）
　　　　ほな、さいなら。

　店の女の子、下手に去る。

デビル　ま、待て！お前の方が、俺よりよっぽど悪どいじゃないか！
　　　　は、話し合おう！きっと、何か解決策があるはずだ。（追いかけながら）
　　　　（客席に向かって）私の戦いは、まだまだ続く・・・・・。